ジョーカー90に半年間以上乗らずに放置していた結果、大量のオイル漏れが発生していました。
オイル漏れの場所はセンタースタンド右側の辺り/エンジンカバーのファンの部分がオイルまみれになっていました。
オイルが付着している場所から推測すると、2サイクルオイルが漏れ出していると考えられます。
オイル漏れの場所の特定
オイル漏れの場所を特定する為には、ジョーカー90のカバー等を外さなくてはいけません。
この作業がスクーターの欠点、と言いますか、面倒くさい作業です。
レーサータイプやオフロードタイプ等のバイクであれば、単純にその部分のカバーを外せばよいだけの話なのですが・・・・愚痴を言ってもしょうがないので、作業開始!

オイルが漏れている部分を観察します。

エンジンカバーの、中にファンがある部分が油まみれです。
この油は上から落ちてきていると思うので、この部分の上部を確認。


オイルのしずくが落ちそうになっています。
場所から見ても、オイルの色から見ても、2サイクルオイルが漏れている事は確実です。
オイルが漏れている場所は

オイルレベルセンサー取り付け部分か、オイルを送り出すホースジョイント部周辺か、オイルタンクやチューブの亀裂なども考えられるのですが、現状では周辺がオイルまみれなので判断できません。
パーツクリーナーをたっぷり使って、オイル漏れ部分とその周辺をきれいに掃除してみました。

綺麗に掃除をした後、しばらく時間を置いてみたのですが、オイルが漏れてくるようすがありません。
ここでふと気が付きました。オイルタンク内の油面の高さとオイルレベルセンサーの取り付け部の位置がほぼ同じ高さです。
→オイル漏れの部分はオイルセンサーの取り付け部だと推測できます。
(オイルの油面の方がオイルセンサーの取付位置より下にあるように見えますが・・・毛細管現象でオイルがオイルセンサーとオイルタンクのすき間を上がってオイル漏れし続けていたのかもしれません)
オイル漏れの原因は、オイルレベルセンサーの取り付け部のゆるみでした。
たっぷりと入れてあった2サイクルオイルが漏れ続けて、オイルレベルセンサーと同じ高さになったため、現在はオイル漏れを起こしていないだけだと思われます。

試しに、2サイクルオイルを満タンに継ぎ足してみると・・・・

ビンゴ!
2サイクルオイルセンサーの取付口から大量のオイルが漏れ出しました。

確認のためだけならば、こんなにたくさんオイルを入れなければよかったのに・・・などと思いつつ、オイルレベルセンサー取り付け部より、オイル面が下になるまでオイルを抜き取りました。

オイルレベルセンサーを上から押さえつけている状態になっている配線コネクター部をずらすために、フレームの配線クランプ部を広げて配線コネクターを横へずらし、オイルレベルセンサーを引き抜いてみると。
あまり力を入れなくても、簡単にオイルレベルセンサーが引き抜けてしまいました。
オイルレベルセンサーを引き抜いたついでに、オイルレベルスイッチの動作確認
ここまで、オイルレベルセンサーと書いてきましたが、ジョーカー50のサービスマニュアルで確認したところ、この部品は【オイルレベルスイッチ】という名称が正しいようです。
*中古で2サイクルエンジンのバイク(スクータ)を購入した場合には、オイルレベルスイッチがきちんと作動しているかどうかは、真っ先に調べるべき場所です(2サイクルオイルが無い状態でエンジンを作動させ続けると、簡単に焼き付きます)。
しかし、おじさん(筆者)は、この部分の確認を行っておらず、早めの2サイクルオイルの補充でここまで乗り切ってきました。(危ないパターンです)
オイルレベルスイッチを取り外すという、普段の整備ではほぼ行わない行為をしたついでに、オイルレベルスイッチの動作確認を行いました。
①メインスイッチ(バイクの鍵を差し込み)をONの状態にして(エンジンをかける必要はありません)
②オイルレベルスイッチを差し込んだ状態ではオイル残量警告灯が点かないことを確認。
③オイルレベルスイッチを引き抜いた時にオイル残量警告等が点灯する事を確認します。

オイル残量警告等が赤く点灯する事を確認できました。
オイルレベルスイッチは下部の白色のフロートが油面に合わせて上下する事で、
通電するか・通電しないか、の単純な構造のスイッチのようです。
教科書通りのオイルレベルスイッチの点検方法(ジョーカー50・サービスマニュアル)

・スイッチコネクタの接続を外す。
・オイルレベルスイッチを取り外す。
・フロートを上下それぞれ、一杯まで動かした時のスイッチ端子間の導通を点検する。
・フロートが上にある時に導通が無く、下にある時に導通があれば正常である。
誰もがテスターという物を持っているわけではありません。
サービスマニュアルには、
【メカニックなどホンダモーターサイクルの基本的な技術や知識を持った人を対象として編集しています。】と明記されています。
→販売店などの整備をする人が見るためのマニュアルなので、そんな工具は持っていないぞ!というような場面が多々あります。
(独り言)テスターなんぞは使わなくても、スイッチを外す必要があるのならば、俺のやり方の方が簡単じゃないのか?
オイルレベルスイッチの取り付け部からのオイル漏れの修理案
オイル漏れの場所の特定と原因が分かれば対応策はいくつか考えられます。
今回のオイル漏れの原因はオイルレベルスイッチの差し込みゴム?部分が痩せてしまい、オイルタンクとの隙間からオイルが流れ出てしまうという状態でした。
(ゴムが油脂で膨潤するというパターンはゴムの材質によっては起こりうる話ですが、痩せてしまうなんていうことがあるのかは疑問です)
ホンダの純正部品が正規ルートで購入できるのであれば新品のスイッチに交換
正攻法です。およそ30年前のバイク(スクーター)を修理しながら乗り続けるのであれば、正規部品が入手できるのであれば、入手できるうちに購入して交換するべきです。
外した部品は、綺麗にして保管。次にオイルレベルスイッチが壊れた時に、新品部品が購入できない場合には外した部品を細工して取り付ける事もできます。
この正攻法の弱点は、部品構造に対して そこそこのお値段がするという事だけです。
ひとつのバイク(スクーター)を大事に乗り続けるためであれば必要な経費だと割り切って、交換部品はメーカー在庫があるうちに購入するべきです。
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オイルレベルスイッチを差し込んだ状態で、取り付け部をテープ等で巻いてオイル漏れ防止
この案が一番簡単で、手っ取り早い方法です。
*この後に記述する案も含めて、事前にパーツクリーナー等で油分を完全に取り除いた状態でテープを巻くという手順が必要です。
・電工テープ(電気絶縁用ビニールテープ)などの引っ張れば伸びる性質があるテープをきつめに巻けば、オイル漏れを防ぐ(遅らせる)事が出来そうです。
(テープ間の小さな隙間からオイルが少しずつ漏れる可能性あり)
・自己融着テープなどを使えば、より強固にオイル漏れを防ぐことが出来そうな気がします。
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・熱収縮チューブの太い物があれば、簡単に綺麗に接続部をカバーすることは出来ます。
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オイルレベルスイッチの差し込み部分に自己融着テープを巻いて、差し込み部を太くして対応
自己融着テープとは
粘着剤を使っていないテープであり、2~3倍に伸ばしながら巻きつけることにより、テープの表と裏が密着して 巻き付けた瞬間から融着が始まりおよそ24時間で完全に融着して一体化するテープです。一度融着(伸ばして強く巻き付ける圧力で溶けた材料が接合部で一体化)すれば、ビニールテープのように剥がすことはできません。
取り外すときには、カッターナイフで切り開いて取り外します。
水漏れ修理や電気配線の絶縁などに使われるテープです。
私事ですが、半年ほど前にダイソーで自己融着テープと出会ってしまいました。
おじさん(筆者)の頭の中では、自己融着テープは高価な物だという位置付けだったのですが、
ダイソーでたったの¥110で購入できるので試しに一つ購入済みで、何かに使って見たくてしょうがない状態です。
*この記事の執筆時2025年8月現在。
100均製品は巻長さが短いので、この記事のために予備としてもう何個か購入しようと思ったのですが、前回購入したダイソーの店頭から姿を消してしまい、購入する事が出来ませんでした。
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接着剤 セメダイン スーパーX(エックス)で、オイルタンクとオイルレベルスイッチを隙間なく接着してしまう。
セメダイン スーパーX(エックス)を使用して、灯油ポンプを修理した実績があります。
2年以上経過して灯油ポンプからの灯油漏れは再発していないので、セメダイン スーパーX(エックス)を使ってオイルレベルスイッチをオイルタンクに完全に接着してしまえば、オイル漏れは解消できると考えられます。
欠点:完全に接着させてしまうので、後々 外そうと思った時にうまく外せない可能性が高くなります。

ホンダ純正部品を正規代理店から購入する事が出来たので、新しいオイルレベルスイッチに取り替え修理
HONDA正規販売店から純正部品の在庫確認・発注・翌日受け取りに訪問して購入してきました。
オイルレベルスイッチの部品番号は、35410-GF0-014
購入価格は税込み¥3,608 でした。(2025年8月8日現在)

この部品に関しては、Amazonから購入しても数十円しか価格差がありません。
電話代と、交通費、手間賃、を考えると、Amazonさんから購入した方がよかったのかもしれません。(結果論です)
(独り言)販売店の電話に出た人の対応がちょっと・・・で、いやな思いをしたので・・・ホンダさんや販売店さんを敵にまわすような事は書きたくなかったのですが、あえてAmazonさん他の広告を貼り付けます。
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オイル漏れを起こしたオイルレベルスイッチと、新品を並べて観察してみました。
右側が新品です。

よく観察して見ると、左側のオイル漏れを起こしたスイッチの、ゴムが3か所凸の部分が潰れている事がわかります。
記事前半で、オイルレベルセンサーの取り付け部が縮んだと考えたのですが、
正しくはオイルレベルスイッチの段差がある部分が押しつぶされた。ということみたいです。
差し込みゴムの凸部分の寸法を測ってみました。


オイル漏れを起こした部品のゴムの凸部の寸法は、21.05㎜
新品のゴムの凸部の寸法は、22.00㎜です。
外径が約1㎜も押しつぶされていればオイル漏れも起こるよね。と、思える測定結果になりました。
注*ゴム製品をノギスで測定していますので力加減での採寸誤差や、ゴム製品が真円とは限らないという事もあります。この採寸データは参考程度に見ておいてください。
オイルレベルスイッチの取り付け
手順としては、取り外しの逆のことを行えば良いだけなので簡単です。
スイッチコネクタの接続で、⊕と⊖の配線をどちらに取り付けるか?一瞬迷う方もいるかと思います。
このスイッチはフロートの上下で通電するか、しないか、の役目をする単純なスイッチなので、コネクタ接続時は、⊕と⊖の配線位置を気にする必要はありません。

スイッチをオイルタンクに差し込むと、ゴムの凸部で止まります。
この状態で、両手の親指を使って真上から押し込むと、ゴムの凸部が入るたびにコツンコツンコツンといった感じの感触があり、そのまま奥まで差し込めば取付完了です。
この後、2サイクルオイルをタンク満タンまで補充。
エンジンをかけて、暖機運転が終わった時点(オートバイスターターが切り替わりエンジンの回転数が安定した時点)で、空ぶかしをしてフルスロットル迄エンジンの回転数を上げてみました。
エンジンのフケ上がりが今一つ気に入らないのですが、それは今回の作業とは関係ない話なので後日エンジン関連の作業を行います。
オイル漏れが、確実に直ったのか?確認のため、フレームボディカバーやシートは取り付けずに一日様子見です。
一日後、目視で確認しました。オイルレベルスイッチの取り付け部やオイルタンクの周辺を観察してもオイル漏れは発生していない様です。
これで、オイル漏れの修理完了です。
オイル漏れの修理だけであれば、この後
フレームボディーカバーの取り付け、シートとラゲッジボックスの取り付け、を行うのですが、
今回はリヤタイヤの空気抜けの修理も行う予定なので今回の修理はここで終了とします。
まとめ
ジョーカー90を半年以上放置しておいた結果、センタースタンド右側周辺にオイル漏れのある位置を発見。
ジョーカー90を分解・調査の結果、オイル漏れの場所は2サイクルオイルタンクのオイルレベルスイッチの取り付け部でした。
2025年8月8日現在、ホンダ純正部品が正規ルートで購入可能です。
オイルレベルスイッチの部品番号は、35410-GF0-014
ホンダの正規販売店でメーカーから取り寄せる事が可能です。
Amazonさん他、通信販売ルートでもホンダ純正品を購入する事が可能です。
オイルレベルスイッチの交換作業は難しくはないのですが、
シートとラゲッジボックスを外し、フレームボディーカバーを外す、という面倒くさい作業が必要です。
オイルレベルスイッチは古い物を新しいものに差し替えるだけで作業完了です。
配線の⊕⊖の接続はどちらにつけても大丈夫です。
オイルレベルスイッチの交換時にスイッチの動作確認を同時に行うことをお勧めします。
ドライバーとラチェットレンチセットをお持ちの方であれば自分で交換することが出来ます。
自分がのる愛車は、自分で整備すると、車体構造の理解・不具合が出た時の対応などを少しづつでも覚えていきますので、機械修理初心者の方も自分で修理してみる事をお勧めします。
(途中で作業がわからなくなった場合は、素直にバイク屋さんに修理をお願いしましょう)
以上、
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