昨年から症状が出ていたのですが、ジョーカー90を半年以上放置しておいたところ、リヤタイヤの空気が完全に抜けきってしまい、手で押しただけで変形するほどの状態になっていました。
昨年は、一か月に一回程度空気を補充して、だましだまし使っていたのですが、今年は思い切ってゴム製のエアバルブ(スナップインバルブ)を金属製のエアバルブ(クランプインバルブに取り換えることにしました。
タイヤの空気が少しずつ抜ける原因は?
ジョーカーのエアバルブはL型なので、空気を補充するときに空気入れの先端を強く押し付けると、エアバルブの根元に横方向の力がかかり、何度も空気をれていると根元が
繰り返し応力による亀裂発生(何度も曲げたりするとゴムの内部に亀裂ができて、やがて破断につながる)となるパターンが多そうです。

タイヤの空気圧を高めにして、エアバルブを無理な方向へ動かしてみましたが、空気の抜けるような音は聞こえません。
しかし、昨年から起きている症状では、時間をかけて徐々に空気が抜けているので、
空気抜けの原因はエアバルブの付け根か、エアバルブ内のバルブコア(コアバルブ)あたりでほぼ間違いないと思われます。
試しに、エアーバルブの根元付近に石鹼水をかけてみたのですが、気泡が出るようなことはありませんでした。
本当の原因を調べるには、大きな容器に水を張り、ホイールごと取り外したタイヤに高めの空気圧を入れて、気泡が出る箇所を確認する方法が確実です。
ここでは、タイヤの空気が徐々に抜ける本当の原因の追究は割愛します。
ゴム製のエアバルブでも、自動車のタイヤのようなまっすぐな形であれば根元がちぎれることは少ないのですが、ジョーカーのホイール形状ではL字型のエアバルブしか取り付けられないため、今回は金属製のL字型エアバルブ(クランプインバルブ)に交換します。
タイヤのエアバルブを、ゴム製のものから金属製の物へ交換作業(写真付きで作業内容の説明)
ホンダ・ジョーカーなどの、スクーターの場合、リヤホイールを取り外すために、マフラーの取り外しから始めないという、面倒くさい工程があります。
ここから、使っているホイールとタイヤが変わります。
タイヤの使用限界のスリップラインが出てきていたため、タイヤ交換をするかどうか迷っていたところ、ヤフオクでタイヤの溝がまだ残っているホイールが新品タイヤを購入するよりも安く出品されていたので、思わず落札してしまいました。
通勤や通学でジョーカーを日常の足として使う方は、新しいタイヤへの交換をお勧めしますが、筆者のようにあまり距離を走らない場合、新しいタイヤを購入しても溝がなくなる前にサイド部分に紫外線劣化等で亀裂が入り、結局タイヤ交換が必要になることがあります。
タイヤの空気抜き方法 ー コアバルブの取り外し
まずはタイヤの空気抜き

空気入れ部分のキャップを外し、中心の棒(コアバルブ)をピンセットやプラスドライバーなどで押し続けて、空気の抜ける シュー という音がしなくなるまで空気を抜きます。
次にコアバルブの抜き取り
コアバルブの取り外しには一般常識として、コアバルブドライバー(俗称:虫回し)を使用して取り外すことになっています。
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余談:30~40年以上前の手でシュコシュコするタイプの空気入れにはアダプターと一緒に虫回しがついていました。
田舎の古民家などであれば小屋を探せば古い空気入れと虫回しなどのアダプターが見つかるかもしれませんね。
で、おじさん(筆者)の場合どうするかというと、一回使って次回使うのは何年後になるのかわからなく、しかも小さいのでどこへしまったのかもわからなくなる可能性が高いものは、わざわざ購入しません。

先ほど使ったピンセットより、先が細く・コアバルブをつかめるサイズのピンセットを差し込み、コアバルブをつまんで左回しに回してコアバルブを取り外します。
(ピンセットはダイソー等の100均ショップでも購入することができます)

コアバルブの取り外し完了!
古いゴム製のエアバルブの取り外し ~ タイヤのビート落とし
古いエアバルブの取り外しと、ビート落としを同時に行っている様子を紹介しています。
作業順番は、ビート落としを行こなってから、古いエアバルブの取り外し、でも構いません。作業内容は同じです。

ゴムバルブを、そのまま取り外すことはほぼ不可能なので、ゴムバルブの根元部分をカッターで切り取ります。

エアバルブの芯金の周りをカッターで切り取り、エアバルブの半分を取り外した写真です。
残りの部分は、タイヤのビート落としが終わってから内側へ取り外します。
ビート落としとは
タイヤをホイールから取り外す際に最初に行うのが「ビート落とし」という作業です。タイヤの縁(ビード部分)はホイールにしっかり押し付けられ、密着している状態になっています。これは空気の漏れを防ぐためですが、長期間使用するとゴムが硬化し、ホイールに張り付いたような状態になることがあります。
このビードをホイールから剥がす作業がビート落としです。しかし、この作業は簡単ではなく、専用工具であるビードブレーカーを使用する必要があります。
しかし、実際に素人が個人でタイヤ交換を行うためにビートブレーカーを購入するということは価格面と、保管場所の確保が難しいこともありあまり現実的ではありませんでした。
現在は簡易的なビート落とし専用工具が安価で売られているので、一生のうちに何回もタイヤ交換をする方は購入を検討してもよいかと思います。
・ビート落としはタイヤとホイールの構造を理解し、どの方向に力をかけなければいけないのか等の知識(または正しい推測)がないと、簡易型のビートブレーカーを使いこなすことが難しいかもしれません。
代替え方法としてジャッキや潤滑剤を活用するなどの方法があります。
要するに、タイヤとホイールが強く密着しすぎた状態を、適切な手段を用いて引き離す作業と言えるでしょう。
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簡易型のビートブレーカーを使用する場合、裏側に当て木を挟み込みホイールの裏側の端辺りと、ビートを落としたい部分(ホイールとタイヤのつなぎめギリギリ)の部分を挟み込めばうまくいくと思われます。
おじさん(筆者)流 ビート落とし方法
記事にして発表できていないのですが、おじさん(筆者)は、
軽トラックのタイヤのビート落とし → ホイールからタイヤの取り外し → 再度タイヤを取り付け → ビート上げをしてタイヤの組付け完了まで。を、できるだけ手元にある道具だけを使って行ってみた経験があります。
ホイールからタイヤを取り外し&再度組付けをおこなった中で、
一番苦労したのがビート落とし。
二番目に苦労したのが組付け時のビート上げでした。
今回の、エアバルブの交換 で一番苦労するのは ビート落とし であることは、予想の範囲内です。
ビート落としの下準備として、タイヤを地面に叩きつける作業を、タイヤの位置を変えながら一周行い、その後タイヤに全体重をかけて変形させて、少しでもタイヤがホイールから剥がれやすくなるように作業を行いました。
今回は、単管パイプを使用して、てこの原理でビート落としを行いました。

おじさん(筆者)の秘密基地(コンテナハウス)の下の部分を支点として、短い単管パイプの片方を丁寧に面取りしてタイヤを切り裂かないように加工した物を長い単管パイプでタイヤに押し付けて、ビート落としを行いました。
軽自動車のビート落としと比べると、簡単にできたのですが、
初めてビート落としをする方にはとても難しい作業になると思われます。
(ビート落としについては大勢の方がYouTubeなどで発信していますので、そちらを参考にした方が良いかもしれません)

スクーターのタイヤレベルであれば、一か所ビート落としができればあとは足で強く踏みつける事でほかの箇所もビート落としができます。
タイヤのエアバルブの交換作業

タイヤの片側のビートが落ちたので、タイヤを膝で押さえつけ、タイヤとホイールの隙間を確保した状態で作業を進めます。
古い ゴム製のエアバルブの残りの部分を抜き取り、代わりに金属製のエアバルブを取り付けます。
今回チョイス(選んだ)した商品はこちら
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選定理由は、エアバルブの角度が90度ではなく、少し広めな角度(115度)になっていて、空気の補充時の作業がほんの少し楽になるかな?といった単純な理由です。
色については意見が分かれるところだとは思いますが、今回は赤色を選びました。

新しい金属製(アルミ製)のバルブ本体をホイールの穴に根元までしっかりと差し込んで、タイヤの内側からナットで締め付けて取り付けます。
(ナットの向きを間違えないように注意)
タイヤのビート上げ
タイヤのビート上げ(ホイールとタイヤを密着させる工程)も、苦労する作業の一つです。
通常は、コンプレッサーエアーを一気に入れてビート上げを行うのですが、この記事を書くにあたって、できるだけ読んでくださる方も持っているであろう工具を使用することにしていますので、手動の空気入れを使ってビート上げができないか?試してみました。
今回は、タイヤのビート落としは片側だけで、目視した限りではタイヤとホイールの間に隙間がなく空気漏れの可能性が少ないので、手動の空気入れでもビート上げができるかもしれません。

空気を入れ始めて1~2分という短時間でポンッと音がして、無事ビート上げをすることができました。

ビート上げの時に、ホイールとタイヤの間に隙間ができてしまって、うまくビート上げができない場合の裏技も紹介したかったのですが、今回は手動の空気入れで簡単にビート上げができてしまったので、裏技の紹介は無しです。
この後適正空気圧まで空気を入れて、車体に取り付けます。

空気圧は、燃費向上のためにも貢献するように、2名乗車時の適正空気圧:225kpaにしました。

ジョーカー90の、この車体は、もともとエアーバルブは車体右側に向けて取り付けられていたのですが、空気を入れる時にマフラーの下という、作業中にやけどをする恐れがある方向だった物を今回はあえて車体左側に向けて設置してみました。問題があれば車体右側に向けて取り付けし直す予定です。
まとめ
スクーターの多くの車種がそうであるように、ジョーカー90も、タイヤのエアーバルブはL字型のゴム製のものが取り付けられています。
L字型のゴム製のエアバルブは構造上、何度も空気を入れたり確認をしていると、エアーバルブの根元部分に亀裂が入り空気抜けの原因となる場合があります。
今回、エアーバルブを金属製(アルミ製)に交換したことにより、エアーバルブの損傷リスク軽減だけでなく、空気の入れやすさ(バルブがぐらつかない)にも貢献出来ました。
この後、前輪も同じように金属製(アルミ製)のものに交換しました。
一番の問題点であるビート落としがうまくできれば素人のDIY作業でタイヤの空気入れバルブの交換は可能です。
バルブ交換はバイク屋さんにお願いしなければできないと思い込んでいた方も、この記事を参考にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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