ようやくキャブレター掃除が出来る段階になりました。
念のため、ホンダ・ジョーカー90の、キャブレター型式を記載しておきます。
ジョーカー90の純正キャブレターはケーヒンのPB11RA です。
中古で入手した車体の場合、キャブレターが交換されている場合もあるかと思います。
ここでは、メーカー純正のキャブレターPB11RAの分解・掃除・組立を行っています。
今回も写真入りで作業内容を紹介します。
個人的な話ですが、おじさん(私)はキャブレター掃除って、好きな作業の一つです。
なぜかというと、結果がすぐに表れる作業だからです。
(単気筒の)バイクのキャブレター掃除はおじさんにとっては難しい作業では無いので、サクッと進めていきます。
キャブレターの掃除が終われば、このジョーカー90も もっと調子が良くなるはずだ。という予定でした。
(キャブレター掃除後の調整の沼におちいる苦労は、この時点では知る由も有りません)
おじさん個人のキャブレター調整の難しさを表すと
刈払い機(草刈り機)< 管理機(耕運機)< 単気筒のバイク < チェーンソー の順番で、
刈払い機(草刈り機)のキャブレター調整より難しいけれど、チェーンソーのキャブレター調整よりは簡単。
だと思っていました。(過去形で表現しました)
*注意:この記事では、キャブレターの掃除の手順が、間違っています。
キャブレター掃除時は最初にキャブレターの外側を綺麗にしてから、分解掃除を行いましょう。
キャブレターの分解
・ドレンチューブ・ブリーザチューブを取り外す。
ドレンチューブは、キャブレター内のガソリンを抜き取るチューブです。
ブリーザチューブは、取り付けられた場所によって用途が違います。
ジョーカー90のキャブレター上部に取り付けられたブリーザチューブは、キャブレター内のガソリンをためる部分の空気抜きのチューブです。
キャブレターを裏返し、
スクリュ(ネジ)2本を外し、フロートチャンバを取り外します。
フロートピンを外し、
フロートとフロートバルブを取り外します。
写真ではキャブレターが斜めになっていますが、実際の作業はキャブレターを裏返した状態で作業を行います。
フロートの根元近くにフロートバルブが取り付け(引っ掛け)られています。
・フロートの損傷、変形がないか確認。
・フロートバルブ、バルブシート(フロートバルブが挿入されていた穴の奥)部の摩耗、変形、損傷がないか点検します。
フロート・フロートバルブ・バルブシートに摩耗、変形、損傷があった場合は新品と交換します。(とはいっても、この部品は現在では新品購入できるのか?不明です)
フロート・フロートバルブ・バルブシートに摩耗、損傷があった場合は、オーバーフロー(キャブレターからガソリンがあふれ出る)等の不具合が発生します。
エアスクリュと、スロットルバルブスクリュ(アイドリング調整ネジ)は、外す前に、ネジの位置を確認しておきます。
もともと付いているネジの角度を紙に書いて記録しておきます。
エアスクリュと、スロットルバルブスクリュ(アイドリング調整ネジ)を取り外す前に、右回りに締め込み、止まるまでの回転数を記録しておきます。
*注意:エアスクリューは、シート面を痛めてしまう可能性があるので、強く締めすぎないようにします。
キャブレター内部をキャブレタークリーナー(泡タイプ)で掃除するのですが、
キャブレタークリーナー(泡タイプ)は、ゴムを痛めてしまう可能性があるので、エアスクリュと、スロットルバルブスクリュ(アイドリング調整ネジ)を取り外します。
⦅エアスクリュと、スロットルバルブスクリュ(アイドリング調整ネジ)にはOリングが付いています)。
ここまで来た段階で、ようやく作業手順の間違いに気づきました。
キャブレターの内部の掃除をしたいのですが、キャブレター外側がキャブレター内部より、はるかに汚い状態です。このまま作業を続けると、キャブレター外側の汚れを誤ってキャブレター内部に入れてしまう可能性があります。
取り外した部品を再度取り付けて、キャブレターの外側を、パーツクリーナーで掃除しました。
(パーツクリーナーはケチケチ使う物では有りません。消耗品と割り切って考え、しっかりと汚れを落とす事を優先します)。
*キャブレターの外側を掃除する際には、汚れがキャブレター内部に入り込まないように、養生テープ・マスキングテープ・ペーパータオル・自分の指 等を使ってキャブレターの開放口をすべて塞いでから掃除します。
キャブレターの外側を掃除した後に再度分解。
ゴム部品や細かい部品を取り外して、キャブレター内部の掃除を行います。
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キャブレター内部の掃除
キャブレター内部の掃除は、(本来は)いたって簡単です。
先に書いた通り、ゴム部品を外してから、キャブレタークリーナー(泡タイプ)を使ってキャブレター内部の掃除を行います。
必要な物:キャブレタークリーナー(泡タイプ)・パーツクリーナー・保護メガネ(必須)
おじさんが使っている教科書:HONDA・Joker50 の サービスマニュアルには、
キャブレターボディの各通路を圧縮空気で清掃する。 と、説明されています。
プロの整備士さんであれば、圧縮空気を使って通路の掃除・通路が詰まっていないかの確認、ができるのだと思いますが、
素人整備で、何年間掃除されていないのかも分からないキャブレター掃除なので、
目視で確認できる、キャブレタークリーナー(泡タイプ)を使用します。
キャブレター内部の掃除の作業自体は、文字で書くのは簡単です。
キャブレターボディの各通路に、キャブレタークリーナー(泡タイプ)を吹き込んで、通路の出口から泡が出るのを確認します。
掃除するのはキャブレターボディのすべての穴を掃除します。
(穴を見つけたらどこにつながっているのかわからなくても、とりあえずキャブレタークリーナーのノズルを突っ込んでキャブレタークリーナーを噴出させます)。
キャブレタークリーナー(泡タイプ)を使用する事によって、
・どの穴がどこへ繋がっているのか?
・穴が綺麗に清掃されて、抵抗なく(抵抗が少なく)泡が出ているか?
の、確認が出来ます。
ご自分でキャブレターの調整をされる方は、すべてを覚える必要は無くても、
「この穴は、ここへ繋がっているんだ。」という事を何となくでも理解しておくと、キャブレター不具合時に原因追及の一つのヒントになります。
ここで問題発生。
スロージェットにキャブレタークリーナー(泡タイプ)を吹き込むと、
キャブレターの一番大きな通路(エアーフィルターから空気を取り込み、エンジンに混合気を吸い込ませる通路)
に、泡が飛び出るはずなのですが、じわじわとしか泡が出てきません。
スロージェットの先端の穴が詰まっていそうです。
スロージェットの先端に穴が開いていないタイプなんてものがあるのか?
ここまで分解するつもりは当初は無かったのですが、スロージェットを取り外して、先端を確認してみました。
やはりスロージェットの先端には穴があり、この穴が詰まっているようです。
スロージェットの先端の穴が詰まっているのに、今までエンジンが普通に使えていた事に疑問を抱きつつ、先端の穴を掃除します。
(メインジェットのすり減りか何かで、アイドリング時にメインジェットからも燃料が供給され、絶妙なバランスで、奇跡的にうまくエンジンが動いていた?)
スロージェットの先端の穴は、(多分)1㎜未満の小さな精密な穴です。
無理やり穴を貫通させようとすると、穴の出口に傷を付けて変形させてしまい、おかしな結果を招きかねません。
出来れば物理的に(針金などで)穴を突くのではなく、固着した物体(古いオイルやガソリンが固まった物体)を溶かして除去したいところです。
今までの掃除で使ったキャブレタークリーナー(泡タイプ)を容器に受け止め、キャブレタークリーナー液の中にスロージェットをしばらく漬け込みます。
1時間~1晩くらい浸け込んだ後に、スロージェットを取り出し、キャブレタークリーナーやパーツクリーナーをスロージェットのマイナス溝がある方から吹き込み。先端や横のすべての穴から液体が噴き出せば、掃除成功です。
掃除が上手くいかず、穴が詰まったままだった場合は、強硬手段として、物理的に穴を開けるしかありません。
おじさん(私)は なぜか、0.1㎜くらいのピアノ線(掃除用ニードル)を持っているので、汚れの栓の中心あたりを突いて穴を開けて、もう一度キャブレタークリーナーで汚れを溶かし落として、最後にパーツクリーナーを吹き付けてようやくスロージェットの先端の穴を開通させる事が出来ました。
おじさん(私)の持っているピアノ線(掃除用ニードル)と同じ物をインターネット上で探したのですが、何十年も前の製品の為同じ物が見つかりません。代替品となりそうな物を紹介します。
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スロージェットの先端の穴が詰まっていたので、メインジェットも一応取り外してキャブレタークリーナー(泡タイプ)で穴が開いているのか確認しました。
この作業も、今回はここまでやる気はなかった作業です。
メインジェットのほうはちゃんと穴が通じていたようです。
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キャブレターの組み立て
キャブレターの組み立ては、キャブレターの分解の逆の手順で行います。
- メインジェット関連一式
- スロージェット
- エアスクリュ
- スロットルストップスクリュ(アイドリング調整ネジ) を取り付けます。
0リングなどのゴム製品はすべて新しい物に交換するべきです。が、おじさんの勘(過去の経験値)が、「まだ使える」と言っているのでゴム製品はそのまま再利用して組付けました。*自己責任です。
(何年間使われてきたのか分からないゴム製品は、新品が入手できるのであればすべて交換すべきです)。
エアスクリュ・スロットルストップスクリュ(アイドリング調整ネジ)は、外す時に記録しておいた回転数に取り付け、後に微調整を行います。
・この後の行程で、サービスマニュアルによると、油面点検を行うのですが、おじさん(私)は専用工具を持っていないのでこの項目は飛ばします。(全力で既読スルーです)
ちなみに、専用工具は、
フロートレベルゲージ:パーツNo. 07401-0010000
規定油面:8.8㎜ だそうです。
その後、他の各部を分解と逆の手順で取り付けます。
以上、
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