ジョーカー90とジョーカー50では、使われているキャブレターが違います。
キャブレターの調整方法などはほとんど同じなのですが、スロットルバルブ部のジェットニードルの形が違い、
ジョーカー50のジェットニードル取り付け部には5本の溝が掘られていて、ジェットニードルの取り付け高さを調整出来るのに対し、
ジョーカー90のジェットニードルは取り付け高さを調整できる機構にはなっていません。
その事に気付かずに整備をつづけていった内容をそのまま記事にしています。
スロットルバルブの取り外し
②キャブレタートップをゆるめる。
キャブレータトップを左に回してゆるめます。
⓷キャブレータトップを外し、スロットルバルブを取り出します。
スロットルバルブをキャブレター本体から取り外し
④バルブスプリングを圧縮し、スロットルケーブルの端末(通称タイコ)部分ををスロットルバルブの溝の外に出し取り外します。
この部分の作業以降は必ずしも必要という物では有りません。
スロットルバルブ・ジェットニードルの点検
実際はこの項目の内容まで分解して目視確認の必要は無いと思われます。
目視で、ジェットニードル先端の偏摩耗(段付き)・スロットルバルブの変形が無ければ問題無いと判断して良いでしょう。
ジョーカー90の場合。何万キロも走ってジェットニードルが擦り減ったり変形してしまった場合、
2023年8月現在では、メーカー純正品を入手する事が出来ない為、程度の良い中古のキャブレターを購入して部品取り・若しくはキャブレターごと交換しか対応方法がありません。
同等品(互換性の有る製品)で、新品が購入出来れば良いのですが・・・・・
社外品のジェットニードルで使える物があるのかもしれませんが、おじさん(私)の検索能力では発見できていません。
しかし、ジョーカー50の場合は話が違ってきます。
ジョーカー50のジェットニードルには5段の溝が掘られていて、ニードルを固定するクリップを他の溝にはめ変える事で、燃料(混合気)の濃さを変更する事が可能です。
ここでは、ジョーカー90のスロットルバルブ・ジェットニードルの分解方法を紹介します。
ニードルリテーナーを外して、ジェットニードルの何段目にクリップがはめ込まれているのか?確認しようと思ったのですが・・・・思っていたのと番う形でジェットニードルが固定されています。
(*おじさん(私)はジョーカー90のサービスマニュアルを入手する事が出来ずジョーカー50のサービスマニュアルと、Joker50・90のパーツリストを参考書代わりに使って整備しています)。
ジョーカー50のサービスマニュアルを見ていたので、過去に何度もいじった事のある
溝付きで位置調整が出来るジェットニードルの取り付け方を想像していたのですが・・・
形が違います。外し方がわかりません。
よく観察すると、リテーナー?の中心に+の溝を発見
中心部の部品(リテーナー?)は
+ #0 のドライバーがぴったりのサイズです。
(この写真はスロットルバルブ・ニードルバルブ分解後に撮った写真です)
リテーナー?の中心の+溝を +#0のドライバーで押し付けながら左側に回すと、スロットルバルブ・ジェットニードルの分解を行う事が出来ました。
*注意:上記写真ではニードルに平ワッシャーが取り付けられていますが。本来この位置に平ワッシャーは付いていません。
おじさん(私)が興味本位で、
ジェットニードルの設定位置を低くすることは出来なくても高くする事(混合気の燃料を濃くする事)が出来るのではないか?と思い、試しに平ワッシャーをはめ込んでみた時の写真です。
結果:平ワッシャーを挟み込む事で燃料を濃くすることは可能です。しかし、+溝を潰しました。
(キャブレターの構造がよく解っていない方は絶対にまねしないでください)m( _ _ )m
通常点検ではここまで分解する必要はありません。
スロットルバルブ・ジェットニードルが組み合わされた状態で偏摩耗(おかしな擦り減り方)がないか?目視で確認でOKです。
おじさん(私)の独り言
ジョーカー90のジェットニードルって位置調整が出来ないんだね。
キャブレター調整で、エアースクリューを異常なほど回さなければ調整できない時には、あきらめろって事?
⦅ジョーカー50のようにジェットニードルに調整溝が付いていれば、調整可能です。40年前の2ストロークエンジンの 原チャリ(原動機付自転車50cc未満)のキャブレターはもれなく調整溝付きのジェットニードルが使われていたと思います⦆。
スロットルバルブの取り付け方
①ジェットニードルをスロットルバルブに取り付けリテーナー?で固定する。
ジェットニードルを固定する部品(リテーナー?)にはバネが取り付けられています。
スロットルバルブの溝にリテーナーの位置を合わせ、+#0のドライバーを使用してバネを圧縮させるように押し込んで右に回して取り付けます。
②バルブスプリングをスロットルケーブルに取り付ける。
バルブスプリングを圧縮し、スロットルケーブルの端末(通称タイコ)部分をスロットルバルブの溝の内側へ入れて取り付けます。
(取り外し時の逆の手順です)
写真左側の丸い穴の部分にスロットルケーブルの端末部分を入れてはめ込みます。
スロットルバルブの切り欠きをスロットルストップスクリュー(アイドリング調整ネジ)に合わせ、スロットルバルブをキャブレターに取り付けます。
キャブレタートップを締め付けて固定します。
スロットルバルブ取り付け後の作業
- アイドリングの調整:スロットルストップスクリュー(アイドリング調整ネジ)を右に締め込むとアイドリング(回転数)が上がり、左に緩めるとアイドリング(回転数)が下がります。
- スロットルの遊び調整
スロットルレバーの付近のスロットルワイヤーに調整用のアジャスターが付いていますので、この部分で調整します。 - フレームボディカバーを取り付けます。
- ラゲッジボックス(+シート)を取り付けます。
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