燃料装置を一通り掃除し終わった後の試走後、
どうしたらこの調子の悪いジョーカー90をきちんと走れる程度に調整すれば良いのか?
悩みました。
(以前の記事をご覧になっていない方のために、簡単に説明します。このジョーカー90のキャブレターは、スロージェットの先端の穴が詰まって塞がっていたのにまともに走行できていて、キャブレター分解・掃除・組み立て を行いとても調子が悪い状態です)
不調の原因は、キャブレターで作られる混合気が濃すぎる!という事で間違いないとは思うのですが、あいにくジョーカー90のジェットニードルは取り付け高さの調整が出来ないタイプです。
しかも、ジョーカー90のジェットニードルはメーカー純正品が廃番になっており入手する事が出来ません。
・スロットルバルブのジェットニードル取り付け部を一発勝負で削り取ってみるか?
→ そのような細かい部分を削り取る道具を持っていないので却下。
・ヤフオクか何かで、中古のキャブレターを購入するか?
→ 調子のよいキャブレターを購入できる保証はどこにもありません。賭けです。却下。(保留)
→結局、賭けに出てしまいました・・・・・
・現在新品で購入できる他社製のキャブレターを購入するか?
→ 同等品の調べ方が解りません。
で、2週間以上悩みました。
ヤフオクでキャブレターの中古品を落札してしまいました。この話は後日 別記事で記載します。
*ジョーカー90と同じエンジン(エンジン型式:HF05)搭載の
リード90 純正 キャブレター/エアクリーナー/ワイヤー.ケーブル.スロットルset
を、ヤフオクで、落札してしまいました。
言ってみれば、賭け みたいなものです。
ジョーカー90の純正キャブレターの型式が:PB11RA に対して、
リード90の純正キャブレターの型式が:PB11BA です。
キャブレターの型式違い(BとRの違い)で何が違うのかは、こちらの記事をご覧ください。
キャブレターの設定(メインジェットの番手)違い発見
リード90のキャブレターを落札してしまった翌日
(落札してしまったキャブレターが手元に届く前)
サービスマニュアルとパーツリストを熟読して、何か良い方法がないか?を考え続け、
以前の記事の写真と見比べてみると・・・・・
おかしな点発見!
メインジェットの部分を拡大してみると、
#105 のメインジェットが取り付けられています。
パーツリストで確認すると、ジョーカー90の標準品の場合
・メインジェット #90
・スロージェット #40 です。
歴代オーナーの誰かが、中低速の加速や使い易さを犠牲にしてでも 最高速度を伸ばしたい。
というチューニングを行った結果が今の状態だと思われます。
おじさん(私)が若かりし頃(40年くらい前)同じような事をやって、セッティングが決まらないと言って頭を抱えて悩む知人が大勢いたので、気持ちは分かります。
しかし、
標準のメインジェット#90に対して#105のメインジェットはさすがに大きすぎでしょう。
最高速度を上げたいとしても#95くらいにとどめておくべきです。
(エアフィルターからエキゾーストパイプまで総合的に調整できる方は思い切りやってください)
キャブレターの取り外し方は こちら をご覧ください。
キャブレターの分解・清掃・組み立てかたは こちら をご覧ください。
Honda二輪車正規取扱店でメインジェット購入・新旧比較・組み換え
Honda二輪車正規取扱店
(本田技研工業さんのホームページ → バイク → 販売店 → Honda二輪車正規取扱店 で、近くの正規取扱店を検索できます)
メインジェットは交換するとして、スロージェットの番手が写真では確認できません。
値段が高い部品でもないので、スロージェットも取り寄せて頂きました。
(スロージェットの番手を確認する為にバイクを分解する手間 を省きました)
- ジェット,メイン #90 99102-GHB-0900
- ジェット,スロー #40 99103-GCL-0400, → 99103-GC70400に型式が変わっているようです。
明細を貰わなかったので各々の単価は分かりませんが、2点で 税込み ¥847 でした。
(2023年7月現在)
(*おじさん(私)は筆が遅いたちなので、数カ月遅れで過去の事を記事にしています)
左上が、今回購入したメーカー純正のメインジェットです。
(キャブレターのメーカーはケーヒンです)
元々付いていたメインジェット#105は、ケーヒン製では無さそうです。
横から見ると、メインジェットのねじの根元部分の加工形状が違います。
ここはあまり問題が無いなずです。
上から見ると、メインジェットの穴の入り口のテーパー(斜めになった部分)の形状が違います。
この部分のテーパーの違いは、性能に差が出て来そうな部分です。
社外品で、メインジェットのセットが安く入手できますが、ここはメーカー純正品を使った方が良さそうです。
メインジェットを交換して、メーカー出荷時の#90に取り替えます。
スロージェットは?
スロージェットはメーカー出荷時のままのケーヒン製#40が付いていました。
このキャブレターの状態とエアークリーナーカバーに開けられた穴から推測すると、
発進時は、それなりの加速が有り、(中速域で力が無くなる事を犠牲にしてでも)最高速を上げる。というチューニングをしたかったみたいです。
・メインジェット #90
・スロージェット #40
メーカー出荷時のジェットに交換してキャブレターの組み込みを行いました。
メインジェット交換後の調整・試走しながらの調整
センタースタンドで後輪を持ち上げた状態で、エアースクリューの調整を行いました。
メインジェットを標準の#90に交換した後は、エアクリーナーボックスカバーに開けられた穴を塞いで調整を行いました。
(穴を塞いだ方が調子が良さそうです)
ニュートラルポジションが無い、オートマチック車なのでしょうがないのですが、エンジン単体でのエアースクリュー調整のベストポジションがわかりずらいです。
半回転ずつエアースクリューをゆるめていき、2回転半くらいエアースクリューをゆるめたあたりが調子が良さそうです。
後は、走りながら微調整を行います。
試走行を行いながらキャブレター調整
試走行を行いながらのキャブレター調整(エアースクリューの調整)は、大事な内容ですが、前の記事と同じ内容なので割愛します。
エンジンを十分温めて、少し走っては、エアスクリューを調節する。
という作業を繰り返した結果、エアースクリューは、締め込んだ場所から2・7/8回転(3回転弱)緩めた場所に決まりました。
キャブレターのメインジェットを標準に直した結果の走行性能
やはり、メーカーさんが設計(設定)した状態は、とても素直で、走りやすいです。
良くも悪くも、オートマチック変速のスクーターの走りが出来ます。
アクセル開度に合わせて(オートマチック・遠心クラッチ車なので、正確にはアクセル開度から一瞬遅れて)素直に加速します。
ガバッと、一気にアクセルを上げても意味がありません。(一気に加速するという事は有りません/出来ません)
マニュアルシフト・2ストロークバイクの様な加速は望めませんが、街乗りでは他の車の流れ(加速)をリードする加速は有ります。
(マニュアルシフトチェンジのバイクが欲しくなってきてしまいましたが、我慢します)
時速50kmくらいまではどんどん加速していき、その後は加速度が少し落ちますが、時速60km 70km と加速していきます。
最高速度は試してみていませんが、時速60km巡行は楽に出来ますので、下駄替わりの乗り物としては充分使える状態になりました。
(最高時速80km/h は越えます)
以上、
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