ホンダ・ジョーカー90のフロントカバーの取り外し方と取り付け時の注意事項等を写真で詳しく説明します。
ジョーカー90のフロントカバーの外し方
フロントカバーの交換に必要なツール(工具)
ジョーカー90のフロントカバーの取り外しは、比較的簡単な部類の作業です。
必要な工具は
・対辺10mmのボックスレンチかラチェットレンチ
・プラスドライバー#2
・必須ではありませんが、トリムクリップを外す時に大き目のマイナスドライバーがあると便利です。
フロントカバーの取り外し方法の具体的な手順
フロントアッパーパネルBの取り外し
フロントアッパーパネルBは、対辺10mmの六角ボルト2本で取り付けられています。
この部分の六角ボルトは凹んだ部分にあるのでスパナやメガネレンチでは取り外しできません。
ボックススパナかラチェットレンチを使ってネジを緩めて取り外します。
フロントアッパーパネルBの取り外し完了。
外したついでに中性洗剤できれいに洗っておきます。
トリムクリップ2個を取り外します。
アンダーカバーと共に固定している左右のトリムクリップを取り外します。
トリムクリップの中心部が固着している場合は大き目のマイナスドライバーなどを使って押し込みます。
タッピングスクリュー4本を取り外します。
運転席側から固定されているタッピングスクリュー4本を取り外します。
サイドカバー前部のスクリュー(ネジ)を取り外します。
サイドカバーとフロントカバーを連結固定しているネジ2本(左右)を取り外します。
フロントカバー中心のスクリューを取り外し、フロントカバーを取り外します。
フロントカバー中心のネジを取り外します。
サイドカバーとの連結部の爪を折ってしまわないように注意して、フロントカバーを前に引き抜きます。
*注意
フロントカバーとアンダーカバーを取り付けている部分が内側に向かって飛び出ているので、フロントカバーを取り外す際には、フロントフェンダーと干渉してフロントフェンダーを傷つけないように少し下向きに引き出します。
・上方へ引き抜いても良いと思います。
フロントカバーを外したついでに割れた部分と擦り傷を修理
取り外して初めて気が付いたのですが、フロントカバーの一部が割れていました。
フロントカバーの割れた部分の補修は、プラリペアを使って修理すると確実に直せるのですが、今回はリキッドタイプの瞬間接着剤を割れたすき間に流し込んで修理しました。
転んで傷つけてしまったと思われる傷は、とりあえず目立たないようにしておきます。
削り取られたような擦り傷がありますが、今回はとりあえず油性マーカーで色を塗って目立たなくしておきます。
このジョーカー90はタッチペンで何ヶ所も補修されています。この部分だけを肉盛りして綺麗にしてもしょうがないので応急処置のみとしました。
ぱっと見では分からない程度には綺麗になりました。
ジョーカー90のフロントカバーの取り付け方のコツと注意点
取り付けは取り外しの逆手順で行えば良いのですが、少しコツと注意点を書いておきます。
先述した通りフロントカバーの下部は内側に向かって飛び出した部分があります。
①フロントフェンダーを傷つけないようにフロントカバーの下部をフロントフェンダーの下から差し込んで、フロントフェンダーを持ち上げます。
・上方から差し込んでも良いと思います。
②カバー正面中心のネジを抜けない程度に仮止めします → 軽く締めます(2~3回転)
③サイドカバーとの合わせ部の爪部分を丁寧に合わせます。
組付け失敗例
サイドカバーとうまくかみ合わないので再確認して見たら、フロントカバーの下部がアンダーカバーの前になっていました。
フロントカバーの下部をアンダーカバーの内側へ入れ込みます。
④全体が、隙間なくハマる事を確認してから各部のネジやトリムクリップを取り付けます。このときフロントカバー正面中心のネジも忘れずにしっかりと締め付けます。
*ネジの締め込みすぎ注意 前世紀(20世紀)の車体です。ネジを締め込みすぎると色々壊れる可能性があります。運転席側のタッピングネジはねじ込む相手が樹脂製品です、適度な締め付け力で止めておかないと簡単に樹脂部品が壊れる可能性があります。
余談:ホンダ・ジョーカーは、タイヤロックなどの防犯装置を別につけておかないと 10分で盗まれます。(無傷の状態で)
フロントカバーを取り外して、メインキーのゴムカバーを引き抜いてみると、ホンダ・ジョーカー90のメインキーの部分には配線が2本しか付いていません。
という事は、この2か所の配線を短絡させればエンジンがかかってしまうと考えられます。
おバカな実験をしてみました。
接点同士を繋げてみようとして左の写真のように針金を差し込んでみると・・・
バチッとショートして火花が飛びました。
この後エンジンをかけてみようとしたのですが、エンジンがかかりません。
おじさん(私)がおバカな配線をした為、メインキーの+配線と
メインキーの外側かどこかの、金属部分に接触させたためにヒューズが切れたと思われます。
15A のヒューズが切れていました。
これは、おじさん(私)がおバカなだけであって、本気でバイクを盗もうと思っている奴らであればこんな凡ミスは侵さないと思います。
メインキーでハンドルロックをかけておけば大丈夫じゃないか?と思っている方。考えが甘いです。
フロントカバーを外してしまえば、メインキーは2本のネジを取り外すだけで取り外せます。
メインキーでハンドルロックをかけた状態で、
メインキーを取り付けてあるネジ2本を外すと、
簡単にハンドルロックが外れました。
ホンダ・ジョーカーが、無傷で盗まれる時間が10分と計算した理由
ホンダ・ジョーカー50/90 のパーツリストによると、
標準整備時間 = 正味作業時間(取り外し、分解組み立て、取り付け)+余裕時間(段取り準備時間、作業関連時間、作業の難易度)
*ここでの正味作業時間は、修理等ではなく正規の部品取り外し、取り付け時間です
修理の場合は内訳が変わってきます。
整備項目:カバーセット,フロント 標準時間:0.3時間 と書いてあります。
60分(1時間)× 0.3時間 = 18分
正規販売店の方の技術力があれば18分あればフロントカバーの取り外しから取付まで できるようです。
ジョーカーを盗もうとした場合フロントカバーの取り付け時間は除外して考え、作業時間が半分で済むとすれば、9分で作業完了です。
(お客様の大事なバイクを傷つけないように細心の注意を図りながらの標準作業時間です)
上記内容から考えて、フロントカバーの取り外し・メインキーのハンドルロック解除・配線を短絡させてエンジン始動迄10分あれば作業が完了しそうです。
(段取り時間 は現地へ行く前に済んでいるはずです)
エンジン始動をさせずに、静かに押してバイクを持っていかれたら当分の間盗難に気付かないという事もありそうです
ホンダ・ジョーカーの盗難防止には、頑丈なタイヤロック等が必須です。
我が家で、現在はほとんど載っていない自転車は 一応100均ショップで購入したワイヤーロープで(フレーム・タイヤ・柱に)括り付けているのですが、
細いワイヤー製のタイヤロック等は、ワイヤーカッターがあれば一瞬で切断出来てしまいます。(気休め程度の防犯装置です)
ちなみに、写真のワイヤーの直径は6mmです。
スクーター/バイクの盗難防止には写真のような頑丈な太い鉄の棒を使用したタイヤロックの使用をお勧めします。
このタイヤロックは、車体をヤフオクで落札したらおまけで付いてきた物です。結構気に入っています。
屋外に置いてある車両の盗難防止に、完璧などという事は有りません。
この頑丈なシャックルロック(U字型の部分の金属棒の直径は約1/2インチ・黒い被覆材込みでの外径13mmくらい)でも、時間をかけて金鋸で切断ができますし、音を立てても良ければバッテリー式の切断機(サンダーなど)などがあれば簡単に壊されます。
しかし、見た目のゴツイ/頑丈そうなタイヤロックはバイクを盗もうとする悪い奴らに、壊すのが面倒くさそうだ。と 思わせて心理的に盗まれにくいとは思います。
以上、
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